キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

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詐欺師から偽造摘発の権威に成り上がった男の実話を描いたスピルバーグの傑作

2002年製作  アメリカ  141分

監督

スティーヴン・スピルバーグ

 

キャスト

レオナルド・ディカプリオ トム・ハンクス クリストファー・ウォーケン エイミー・アダムス エリザベス・バンクス

 

撮影ロケーション・情景

ニューヨーク アメリカの銀行 キャデラック パンアメリカン航空 両親離婚 小切手偽造 マイアミ アメリカの空港 FBI アストンマーチン フランス 脱走

 

 

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのあらすじ

1963年.フランク・W・アバグネイル, J(レオナルド・ディカプリオ)は父フランクとフランス人母ポーラと共にニューヨーク州郊外で暮らしていた。父フランクは文具店を営んでおりニュー・ロッシェルロータリークラブの永久会員でもあったが事業そのものはあまり上手くいっておらず資金繰りに苦慮していた。

ある日父フランクは息子のフランクジュニアを連れ紳士服店を訪れる。フランクジュニアに背広を着せ運転手をさせチェース・マンハッタン銀行に行くためである。これは運転手付のキャデラックで銀行を訪れ権威を誇示し、銀行からの融資を有利にするための作戦であった。しかし国税局とトラブルを起こしていた父フランクは銀行からの融資を断られてしまった。これにより経済的窮地に追い込まれ仕方なくキャデラックを売却する事にした。ディーラーで車を引き渡す際、ジュニアが「どうして車を持っていかれなきゃならないの?」と聞くと、父フランクは「持っていかれたんじゃない、売ったんだ。うまくやったよ。500ドルも得したぞ」と虚勢を張った。しかし

挙げ句の果てに一家は家屋敷を売り払い小さなアパートへ移らざるを得なくなった。情けなさに涙を流す妻ポーラに「少し狭いけれどいいアパートだ。お前の家事が減るよ」といって誑かした。このように父フランクは日頃から何かにつけ虚勢を張り人をたらし込む癖のある人物であった。

 

小切手との出会い

 

16歳の誕生日を迎えたある日ジュニアが自宅でパンケーキを焼いていると父フランクが帰ってきた。父が「何してる?」と聞くと「誕生日の夕食を作っている」とジュニアは答えた。「息子の誕生日にパンケーキじゃ祝えないだろう」とジョークをいいながら父フランクはプレゼントにジュニア名義の50枚綴りの小切手を渡した。自分の名前が書いてある小切手を嬉しそうに見つめながらジュニアは前途洋々の気分に浸っていた。この小切手との出会いが後に自身が引き起こす壮大な小切手詐欺事件の礎となる。

 

最初の詐取行為

住居を移転したことで学校も変わり、新たな学校でのある初登校の日、前学校の制服に愛着を持っていたジュニアはその制服を着てフランス語の授業に出席するが、場違いな格好をブラッドたち不良生徒らに冷やかされた。憤慨したジュニアは突如黒板の前に立ち自分の名前を大きく誇示し、「静かにしなさい。席に座りなさい」と制圧しその場を仕切った。なんとジュニアはその授業の代理教師に成りすまし自分をからかったブラッドを授業で吊し上げたのだ。途中で遥々やってきた本当の代理教師が現れるが、ジュニアは用無しと言わんばかりにその教師をあしらった。交通費をかけ、臨時教師をして報酬を稼ごうとした者に無駄足を踏ませたジュニアの最初の詐取行為である。

 

小切手の偽造

ある日ジュニアが家に帰ると家にはカズナーという弁護士が来ていた。父母の離婚を協議するためである。両親の離婚話に困惑し状況を把握しきれないジュニアにカズナー弁護士は父母のどちらに養育権をもたせたいかジュニアに署名を迫った。深い悲しみでそこにいたたまれなくなったジュニアは家を飛び出しニューロシェル駅からマンハッタンにあるグランド・セントラル駅まで向かおうとする。その際切符の購入は父から貰った小切手だった。ジュニアは残高のない自身の小切手を使いホテルを転々とするがその小切手はすぐに不渡りをだしホテルから追い出されてしまう。

この先どうしようとかと考えていたジュニアは小切手の偽造を思いつく。タイプで打った文字を切り貼りして名義を偽り最初の現金を手にする。この手口で様々な銀行を訪れるが「取引のない銀行の小切手は換金できない」と行員に断られる。それでも話をはぐらかせ、嘘八百の理由を並べ何とか現金をだまし取ろうとするが、そこに行員の上司が目の前に立塞がり換金は失敗に終わった。

 

 

パンナムパイロットの詐称

小切手の換金を拒否され続けるジュニアだったがある日街を歩いていると数人のCAを従えタクシーから降りるパンナムのパイロットを見かけた。ジュニアはその華やかでナイスガイな様子に一瞬で惹かれパンナムのパイロットになる事を決心し、父フランクにも手紙でその旨を記し、自分の健在ぶりを偽った。しかしそう簡単にパイロットに成れるはずもなく、ジュニアはこの時も詐取行為を犯すことになる。ジュニアは学校新聞の学生記者を装ってパンナム本社へ取材に訪れた。ジュニアはパイロットを取材し飛行ルート、勤務日程のスケジュール、社員証、連邦航空局発行のIDカードについてなど、徹底的に取材を行った。

その甲斐がありジュニアはパイロットから期限切れのIDカードを貰う。そしてジュニアはパンナムの制服購買部に電話をかけホテルに制服をなくされ次のフライトに支障をきたしているという嘘の電話をしパンナムの制服を手に入れる。ここでもジュニアは偽の小切手で決済しようとするが給与天引きになっているので必要ないと言われるとジュニアはほっとした様子でニンマリと笑みを浮かべた。以降、制服を身にまといパンナムのパイロットに成りすましたジュニアは意気揚々と街を歩き子供たちにサインを求められるほどの憧れの存在になっていった。心の高まりを抑えられないジュニアはこの時期再び父に手紙を書き「父さんが無くしたすべてを取り返してあげる」と告げた。

 

偽パイロットとしての初飛行

パンナムのパイロットに成りすましたジュニアはある日TWAのチェックカウンターで「デッドヘッド」(業務移動)という業界用語を耳にする。デッドヘッドとは航空会社のパイロットやCAなどが、業務における移動のために飛行機に乗客として搭乗する事で、知識がないため係員との会話がかみ合わないジュニアだったが係員の言うまま、マイアミ行きのTWAの便にデッドヘッドとして乗り込むことが出来た。ここでもパイロットと専門的な会話が交わされるがジュニアは当たり障りのない返答でその場を凌ぎジャンプシートに座った。

飛行機が離陸を終えジュニアが落ち着かない様子で機内を歩き回っていると美人で気さくそうなCAマーシに声をかけた。ジュニアはポケットから隠し持っていたペンダントをとりだし、マーシに「これ落とした?キミのじゃない?」とマーシの背後にまわりペンダントを彼女の首に飾付け彼女を口説いた。このペンダントをチラつかせる行為は過去にも銀行で女行員に小切手を換金させる際にも行っておりジュニアの常套手段であった。これは昔、父フランクが交渉事をする際に人の懐に入り込むための手段として使っていたテクニックである。

 

女性銀行員ルーシーから得た知恵

この頃になるとジュニアは女性を口説くのも上手になっていた。マイアミに滞在していたジュニアはある日、小切手換金のため銀行を訪れた。カウンター席にいた美人行員ルーシー (エリザベス・バンクス)のところへ行き小切手換金の依頼と同時にパンナムの副操縦士を笠に露骨にデートを申し込んだ。世間慣れしていないルーシーはジュニアの誘いにあっさり乗ってしまう。ルーシーを手中に収めたジュニアは行員であるルーシーに小切手換金の流れやシステムについて色々と聞きだし情報を集めた。そして小切手には決済銀行を示す2ケタのルーティングナンバーが記されている事を知りこのルーティングナンバーを遠く離れた銀行の番号に書き換える事で遠隔決済となるため不渡り発覚までに時間を稼げることを知った。これはこれから本格的に小切手詐欺を企てるジュニアにとって、とても有益でかつ重要な情報だった。ジュニアはその悪知恵を働かせ偽小切手を切りまくり荒稼ぎをしていた。

 

父との久しぶりの再会

多額のお金を手にしたジュニアはある日父フランクを高級レストランに招待した。立派に成長しパイロットになったジュニアを父フランクは抱き誉め称えた。テーブルに着くとジュニアは父にテーブルマナーをも諭し富者らしく振る舞った。そしてジュニアは久しぶりに会う父にプレゼントを用意していた。父がプレゼントのリボンを外し中をそっと開けるとそこには新車の鍵が入っていた。父にキャデラック・コンバーチブルをプレゼントしたのである。ジュニアは「外に停めてあるから帰りに乗って行って母さんとドライブでもすれば」と暖かい言葉をかけた。過去に父フランクが資金繰りの為、泣く泣くキャデラックを売却した事をジュニアは忘れていなかったからだ。しかし父フランクはそんな息子の折角の好意を「キャデラックに乗っている所を国税局に見られたらまずい」と断った。父を心配するジュニアだったが、未だに国税局とトラぶり、妻ポーラとも寄りを戻せていない様子にジュニアは少し落胆した。

 

 

FBI捜査官カール・ハンラティとの出会い

そんな一方で、FBIはジュニアの犯す数々の事件捜査を着々と進めていた。捜査の柱となっていたのはFBI捜査官カール・ハンラティ(トム・ハンクス)であった。ハンラティは捜査のため偽小切手が換金された経緯を手掛かりにロサンゼルスに来ていた。

ジュニアが利用したであろうホテルに訪れたハンラティは証拠品である偽小切手を押収するが従業員からジュニアがまだこのホテルに滞在している事を聞かされた。彼の部屋に忍び寄り、早る気持ちを抑えられないハンラティは銃を片手にFBIだと叫び部屋に突入した。パウダールームから出てきたジュニアに銃を構えるハンラティだったがジュニアは自分はシークレットサービスのバリー・アレンであると名乗り、既にシークレットサービスによりジュニアは連行されたと偽った。信用しないハンラティだったがジュニアはハンラティに外を観て確認するよう促した。そこには犯人を車に乗せ護送しようとするシークレットサービスの姿があった。しかしそれは事件とは全く関係のない一般市民が盲目の人を車に乗せようと誘導していただけで、その様子をジュニアは犯人護送に見せかけたのだった。

その場を上手くかわしたジュニアだったが実態を気づかれぬうちに早くこの場から立ち去りたかった。ジュニアは「証拠品を車に運ぶからメイドに部屋をかき回されないよう見張っていてほしい」とハンラティに告げ部屋を出た。ハンラティは最初に部屋に乗り込んだ際、ジュニアに身分証の提示させたが“犯人護送”の様子に気をとられていたため中身を確認せぬままでいた。ジュニアが部屋を出ている間ハンラティは預かっていたジュニアの身分証のホックを開け何気に中を覗き込んだ。すると中から出てきたのは身分証ではなくファストフードのクーポン券だった。とっさに窓外を見るとジュニアはハンラティをあざ笑うかのように小走りに逃げ去っていった。ハンラティの完敗である。

 

空のジェームズ・ボンド

相変わらず偽パイロットとして世界中を飛び回るジュニアだったがある日自分の犯している“空泥棒”が各航空会社で騒動となっていて“空のジェームズ・ボンド”と称され新聞沙汰にまでなっている事を知る。ジュニアはこのジェームズ・ボンドという響きがとても気に入りショーン・コネリーがシリーズで来ていたスーツのコピーを3着仕立てアストンマーチンまで購入し浮名を流していた。

あるクリスマスの夜、ハンラティはFBIの建物にひとり残り捜査を続けていると一本の電話が入った。ジュニアからである。ジュニアはロサンゼルスでシークレットサービスを偽装しハンラティを誑し込んだことを詫びる。そしてハンラティが「謝る必要はない。会って話そう」というとジュニアはスタイヴサンホテルの3113室にいる事をあっさり教えた。しかしハンラティは前回ジュニアに騙されていたため、その居場所を信用しなかった。しかし実際にジュニアはそこに滞在していたのである。

 

 

“バリー・アレン”の解明

ある日、ハンラティはとある喫茶店であるデータを検証していた。それはバリーアレンの名がいくつも記されたリストだった。するとそこにコーヒーを注ぎに来たウエイターがバリーアレンといくつも書かれたリストを見て「コレクターですか?」と尋ねた。

バリーアレンとはアメリカのヒーローコミック「フラッシュ」に出てくる主人公の変身する前の名前である。ハンラティは犯人が漫画を読む少年層で、ゆえに今まで指紋も前科も記録がなかった事に気付く。さらにジュニアが「ヤンキース」を度々口にしていたことも忘れていなかった。ハンラティはすぐに部下に連絡しニューヨーク市警から未成年者の家出人リストを入手するよう指示をした。ハンラティはニューヨーク市警から取り寄せたリストをもとにシラミつぶしに聞き込み調査を行っていた。そしてリストの53番目にあったジュニアの母ポーラの居所を突き止めた。そして息子ジュニアが数々の悪戯を行っている事実をポーラに明かし確固たる証拠をつかむため息子の写真を提示させた。やはりここに写っていたのはハンラティがロスで取り逃がした自称シークレットサービスの“バリー・アレン”だった。それでも母ポーラは事の重大性に気付いておらず、息子の犯した罪をもみ消そうと財布に手をかけるが、ジュニアが犯した小切手偽造の被害額はパートで働くポーラにとってとても弁済できる額ではなく、既に130万ドルという膨大な金額に膨らんでいた。

 

医師の詐称

ジュニアはしばらく“空泥棒”を休止しフランク・コナーズという偽名を使って医師に扮した。ある病院を訪れ新米看護師ブレンダ(エイミー・アダムス)に言葉巧みに近づき病院勤務へのコネを作る。運よく面接にまでこぎつけたフランクはここでも学歴や職歴などの経歴詐称をし、緊急病棟の主任として採用され6名のインターンと20人いる看護師の管理役を任された。この看護師の中にはブレンダもいてやがて二人は男女の関係を持つようになる。

フランクはある日自転車事故で搬送され脚から血を流す少年の外科手術に立ち会うよう指示される。経験も知識も全くないフランクはそのおぞましい光景に耐えられなくなり、仲間の医師に大ぼらな指示をだしその場を逃げ出した。

 

 

ブレンダとの結婚話

その頃ハンラティは聞き込み調査の為ジュニアの父アバグネイル・シニアの元を訪れていた。ハンラティは息子の居場所を聞き出そうとするが父は「海兵隊に入り今はベトナムあたりにいる」と嘘の証言をした。息子を“売る”ことは出来なかったのである。しかしハンラティは帰り際、テーブルにあった息子ジュニアからの手紙を目にした。封筒には差出人である息子ジュニアの住所が記されており、ジョージア州アトランタのランドーバー通りにあるリバーベントアパートに住んでいる事を突き止めた。そしてその4時間後ハンラティは仲間たちと合流しジュニアのアパートに乗り込んだ。しかしそこにはジュニアはいなかった。ジュニアはブレンダと別の場所で過ごしていたからだ。ブレンダにはある悩みがあった。ブレンダは過去に父ロジャーのゴルフ仲間といい関係になり子供を身ごもり中絶した経験があった。淫らな娘に激怒した父はブレンダを勘当した。ブレンダはジュニアと結婚するためすぐにでも家族にジュニアを紹介したいと思っているが家族に顔向けできないと涙を流した。

そんなブレンダにジュニアは「一緒に行って僕が結婚の許可をもらうよ」と言ってブレンダを慰めた。

 

 

ブレンダの家族との対面

数日後ジュニアはブレンダと共にニュー・オリンズにあるブレンダの実家を訪れた。

ジュニアはブレンダの両親に「医者を辞め弁護士稼業に戻ろうかと思っている」と嘘を並べ立てた。ブレンダの父は司法事務所を営む法律家であったためジュニアに「どこの大学で法律を学んだの」と尋ねるとジュニアは「バークレー」と答えた。バークレーはカリフォルニア大学バークレー校の事で父ロジャーもバークレー校の出身者であった。ロジャーがジュニアにバークレー校の近況を尋ねるとジュニアは適当な嘘で受答え話をはぐらかした。ロジャーはそんな立派な肩書をもつ人物が自分の娘を嫁にしたいというのは何か裏があると疑いジュニアを問い正した。素性がバレタと思ったジュニアは「自分は医者でも、法律家でも、パイロットでもないただの凡人です」と白状してしまった。ここで万事休すかと思われたが純粋に娘に惚れ込んだジュニアの人間性を認め法律家として働けるよう根回しもしてやった。

 

ヨーロッパへの逃走

一応はまっとうな職に就き堅気の人生を歩みたいと思い始めていたジュニアは再びハンラティに電話をし「足を洗いたい。追われる身ではない普通の人生を歩みたい」と告げた。ハンラティは「ふざけるな。必ずお前を捕まえる」と一蹴した。

ほどなくしてジュニアとブレンダは結婚式の日を迎えた。式の最中にハンラティは義父となるロジャーを呼び出し真相を明かした。ハンラティの存在を知ったジュニアはブレンダの手を取り「2日後10時にマイアミ空港で落ち合おう」と告げ、式場の窓から飛び降り逃走した。

2日が経ち約束通りに二人はマイアミ空港で落ち合った。しかしそこにはハンラティ率いるFBI捜査員たちもジュニアが現れるのを虎視眈々と狙っていた。捜査員たちの気配を感じたジュニアはブレンダが来ている事を知りながらも車から降りず空港を後にした。

ジュニアは再びパンナムのパイロットに成りすまし、見習いCAに機上訓練をさせるという口実でヨーロッパへ向かう事になる。この頃にはマイアミ空港には常にハンラティら捜査員たちがジュニアに“高飛び”をさせまいと張り込んでいたが、ジュニアは捜査員を攪乱させマイアミ空港を後にした。そうとも知らないハンラティらはジュニアの車を取り囲み手を上げ車から降りるよう警告する。しかし車から降りてきたのはジュニアから100ドルで買収されたジュニアの替え玉だった。またしてもジュニアを取り逃がしたハンラティが空を見上げると、ジュニアを乗せたパンナム機が華々しく空を駆け抜けて行った。

 

 

フランスでの逃亡生活

それから7か月、ハンラティはジュニアが世界各国で小切手を乱用している情報を掴む。しかし今回は偽装小切手ではなくパンナム社の本物の小切手に精巧な印刷を施したものだった。最後の換金がスペインのマドリッドであったためハンラティらはスペインに飛びある印刷所を訪ねる。そこでハンラティは小切手を見てもらいインクや印刷機の種類からフランスのモントリシャールで印刷されたことを突き止める。

1967年のクリスマス・イブ、ハンラティはモントリシャールにある印刷所を訪ねる。するとそこには機械をフル稼働させ小切手偽装に精をだすジュニアの姿があった。ハンラティは「もう逃げられない。自分で手錠をはめ自首しろ」とジュニアを説得した。隣の教会から讃美歌が流れる中、手錠に繋がれたジュニアはハンラティに連れられ外に出た。そこに地元警察が到着しジュニアは引き渡される。その時ハンラティは「ジュニアは自ら手錠を掛け自首した」と地元警察に釘を刺した。

 

アメリカへの身柄引き渡し

それから2年後一旦アメリカに戻ったハンラティはFBIにジュニアの身柄を引き渡すため彼が投獄されているマルセイユを訪れアメリカへ連れ戻す手はずを整えた。アメリカに向かう飛行機にジュニア乗せたハンラティであったが、ジュニアは一筋縄ではいかず、アメリカの空港に着陸しようとする直前に機内のトイレから脱走した。

脱走後ジュニアはある雪の降る晩、母が恋しくなり家をこっそり覗き見しにいった。そしてその時張り込んでいたハンラティらに押さえられジュニアは逮捕された。後に裁判でジュニアはアトランタ重罪犯刑務所での12年の禁固刑を言い渡された。

服役中ジュニアの元へハンラティが面会に来た。漫画本を差し入れてやるなどし彼の話し相手にもなってやった。たわいのない会話を二人がしているとジュニアはハンラティのブリーフケースに目が留まった。「どこに行くの」とジュニアが聞くと、ハンラティは小切手偽造犯を捕まえるためにミネソタに行くと答えた。ジュニアが「その小切手見せて」といいハンラティはジュニアにそれを渡した。小切手を一目見たジュニアはその犯人が銀行の窓口係であることを瞬時に見抜いた。長年偽装小切手に手を染めていたジュニアならではの勘であった。この事がきっかけになりジュニアは小切手絡みの事件が起きるたびに重宝がられた。そしてハンラティはジュニアに司法取引をもちかけ晴れてジュニアはFBIの金融犯罪科で働くことになる。

 

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのレビュー・感想

 

ストーリーがあまりにも奇想天外すぎて断片的にあらすじを書いても話が繋がらなくなってしまうような感じがして、超ネタバレのこのような長いあらすじを書いてしまいました。

感想ですがまずストーリーの展開のさせ方がとても上手いと思います。普通、こんな長いストーリーをこのあらすじのようにただ時系列で並べてしまっては面白みも半減するのでしょうが、あえて物語を時系列で進めず、現在と過去を織り交ぜながら1つのストーリーとしてつなぎ合わせているので観ていて飽きないし面白いです。そのあたりはさすがスピルバーグって感じです。そして何よりこの話が実話であるという事にジュニアという人の桁外れの凄さを感じます。

ジュニアの犯す行為は大胆不敵であっぱれのひと言。でも頭脳明晰でありながら時には人間らしい弱さも見せる。少年という事もあるせいかジュニアを少しも憎めません。またハンラティもベテラン刑事だけれどどこか頼りなくお人よしのところがあってこの二人を見ているとさながらルパンと銭形を思い出します。

映画のオープニングもこの作品のテーマらしくクレジット が奇想天外で音楽も謎めいていて面白いですね。

また最後に主人公であるフランク・ウィリアム・アバグネイル, ジュニアのその後の活躍や近況がテロップで流れるんですが、銀行詐欺と偽造摘発の権威になった彼に心から拍手を送りたいです。いつもながらこの手の実話映画の最後に出てくる“追伸テロップ”には、本編とはまた違ったところで感慨深いものを感じます。

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