マイ・ビューティフル・ジョー

ロードムービーならではのアメリカの情景が随所に登場

2000年製作  アメリカ  98分

監督

スティーヴン・メトカーフ

キャスト

シャロン・ストーン  ビリー・コノリー  ギル・ベローズ  ジャーニー・スモレット      イアン・ホルム  ダン・フロレク  ロジャー・クロス

撮影ロケーション・情景

NYブロンクス アメリカの競馬場  アメリカのbar  アメリカの片田舎  ラスベガス  カジノ  マフィア(ギャング)  サンフランシスコ

マイ・ビューティフル・ジョーのあらすじ

ブロンクスで花屋を営むジョー(ビリー・コノリー)はここ最近、頭痛に悩まされていた。病院で診てもらうと脳腫瘍と診断され、薬の投与だけでは治らず手術を必要とするほどの病であったが、技術的にこの手術は難しく、主治医も頭を抱えてしまう。

そんなジョーは手術を2ヶ月先に延ばしてもらい放浪の旅に出ようと考えていた。ある日、頭痛に堪えきれず仕事先から早めに帰宅したジョーは妻が自宅で修理業者と浮気をしている現場を目撃。現場を見られた妻は開き直り、ジョーに離婚を切り出す。やさしいジョーは妻を責める事なく離婚を承諾した。

競馬場で大穴を当てたジョーと擦り寄るハッシュ

数日後ジョーは競馬場で大穴を当てた。するとそこにいた元ストリッパーのハッシュ(シャロン・ストーン)がジョーをカモろうと声をかけてきた。ハッシュは無類のギャンブル好きでマフィアのボスにまで借金をしていた。ハッシュはジョーに「配当金は何に使うの?」と訊ねるとジョーは「所詮あぶく銭」と割り切り、傍で寄付を募る修道女に全額寄付をした。“金ない者”に用は無いと判断したハッシュはジョーの元を去って行った。

ハッシュのクラブの名刺を手がかりに店を訪れるジョー

数日後ジョーはハッシュが落としていったクラブの名刺を手がかりにハッシュの店を訪れる。店にはハッシュに借金の取り立てをしようとマフィアの手下であるエルトン(ギル・ベローズ)が来ていた。ハッシュはジョーを見かけると「美女と泥レスしてみない?」と持ちかけ、ジョーが美女たちと格闘している間に更衣室に潜り込みジョーの財布を盗みエルトンに渡した。

しかし返済額が足りずエルトンがハッシュの顔を殴ったことで二人は言い争いを起こす。そこにジョーがやってきた。ハッシュはどさくさまぎれに「あいつがあなたの財布を盗ったのよ」と嘘をついたがジョーはハッシュが盗んだことを気付いていた。それでもジョーはハッシュをかばいエルトンが消え去ると、ハッシュは自分の素性をジョーに打ち明けた。

 

所持金を取られ行くあてのないジョーはハッシュの家に泊めてもらう事になるが、真面目なジョーはハッシュからの夜の誘いを断わりハッシュはプライドを傷つけられ、ジョーを部屋から追い出した。ジョーは一人リビングで一夜を開ける。朝目覚めると、そこにハッシュの子供ビビアンとリーがいた。子供たちが腹をすかせている事を知ると、ジョーは材料を買ってきて子供たちにパンケーキを焼いてやった。こうして子供たちは次第にジョーに馴染んでいく。

ジョーはハッシュに取られた財布を返してもらいにギャングたちの所に乗り込もうと提案する。ハッシュは「無駄なこと」と笑い飛ばすがジョーは至って真面目だった。

マフィアのボスも一目置くジョーの正体

ジョーは早速ボスである“変態ジョージ”ことホリマン(イアン・ホルム)を訪ねた。ホリマンに会う早々、ジョーはホリマンの育てる花々やホリマンの装うファッションに触れた。するとホリマンは我に返ったようにジョーに一目置き、手荒い事もせず、すんなり財布を返した。実は巷のマフィアの世界ではアイルランド系ギャングで“伝説の殺し屋”の異名をとるビューティフル・ジョーの存在が大きく、ビューティフル・ジョーがファッション通で花に詳しいという特徴からホリマンはジョーがその人物であると信じたからだ。

それからジョーはマフィアたちの手がハッシュへに及ばぬようハッシュと二人の子供たちを連れて逃亡旅に出る。

 

マイ・ビューティフル・ジョーのレビュー・感想

ロードムービーならではの楽しさ

ジョーの包容力と愛情には脱帽っていう感じですね。ジョーのような男になれたならと心が癒されます。でもジョーは財布を盗まれたのを分かっていながら、あれだけ優しくできるのに、ハッシュは傲慢で我がまま(徐々に人間らしさを取り戻していきますが・・)。ハッシュがよほどの美人で、ジョーが並はずれたお調子者でもない限り繋がらない話ではありますが・・。

映画のストーリーとしてはすごく単純ですが、ジョーがハッシュと二人の子供たちを連れて逃亡旅に出る辺りから、映画的な醍醐味が出てきて面白くなるという感じです。

サンフランシスコやラスベガスなど、それ以外にもロードムービーならではのアメリカの情景が随所に登場しますので、アメリカ好きという人にとっては観ていて楽しい作品かと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です