ブレーキ・ダウン

アリゾナの壮大な風景を楽しみたい人にオススメの作品

1997年製作  アメリカ  93分

監督

ジョナサン・モストウ

キャスト

カート・ラッセル  J・T・ウォルシュ   キャスリーン・クインラン  M・C・ゲイニー

撮影ロケーション・情景

アリゾナ Jeep 大型トレーラー  ピックアップトラック  Diner

ブレーキ・ダウンのあらすじ

アリゾナの砂漠の中を真っ赤なJeepに乗りサンディエゴへ向かうジェフ(カート・ラッセル)とその妻のエイミー(キャスリーン・クインラン)。ハンドルを握るジェフは運転中飲み物を取ろうとしてよそ見をした瞬間、前方からピックアップトラックが飛び出し、あわや衝突しそうになる。

間一髪事故を免れたジェフは気を取り直し給油のためにガソリンスタンドに立ち寄った。ジェフがボンネットを開けエンジンルームを覗きこんでいると先ほど衝突しそうになったピックアップトラックの運転手がジェフに近づき因縁をつける。

ジェフは「悪ければあやまる。ケンカはお断りだ」と運転手を宥めた。ブツクサ文句を言いながら去っていく運転手の姿を見た妻のエイミーは「何かあったの?」とジェフに聞くと「さっき衝突しそうになった運転手が文句を言いに来た」と告げる。ジェフは一刻も早くこの場から離れようとエイミーに車に乗るよう促しジェフのJeepが再び走り出す。

猛スピードで車を走らせるジェフに「レースでもするつもり?」とエイミーが嗜めた。

ジェフのJeepが突然故障

ジェフがしばらく車を走らせていると突然警告灯が点灯し車が砂漠のど真ん中で止まってしまう。焦るジェフが携帯電話でロードサービスに連絡をしようとしたが、砂漠のど真ん中ということもあり電話は圏外で繋がらない。エンジンルームを覗き埒が明かずにいると、さっきの言いがかりをつけたピックアップトラックがけたたましくクラクションを鳴らし追い越していくが、トラックはしばらくして止まりジェフたちの様子を不気味に窺っていた。

そこに大きなトレーラーが通りかかる。ジェフたちはトレーラーに手を振り助けを求めると親切にもトレーラーは停車し中から運転手ウォーレン(J・T・ウォルシュ)が降りてきた。ウォーレンは「取り敢えず車を端に寄せよう」と車を押すのを手伝った。ウォーレンは手慣れた様子でボンネットを点検すると「オーバーヒートだろう。この先にある「ベル」というレストランがあるからそこで電話を借り修理屋に電話するといい」と提案した。

ウォーレンのトレーラーに乗り込んでしまった妻エイミーの失踪

しかしジェフは「冷やせば大丈夫だろう」とウォーレンの親切を拒んだが、暑さに参っていたエイミーは「私がレストランに先に行って修理屋に電話をするわ」といいウォーレンのトレーラーに乗り込む。ジェフは一人砂漠に残り車が冷えるのを待つ間、何気にエンジンルームを覗きこむとエンジン下に一本の垂れ下がった線を見つけた。ジェフがそれをコネクタに差しこむと、あっさりとエンジンがかかり、ジェフは歓喜の声をあげた。

大急ぎで車を走らせジェフはベルに向かったがベルに着くとエイミーの姿が見当たらない。ジェフが店主に「女房が来ているはずだが・・」と聞くが「そんな女性は見ていない」と店主は答えた。ジェフは他の客にも聞いて歩くが誰もエイミーを見た者はいなかった。

ここにエイミーがいないと分かると、ジェフはひとつ先の隣町まで探しに行こうと再び車を走らせた。するとウォーレンのトレーラーが前を走っているのが見えた。猛スピードでトレーラーを追うジェフ。トレーラーに追いつくとジェフはクラクションを鳴らしトレーラーを制止しようとしたがトレーラーは止まる気配を見せない。ジェフはトレーラーの前にJeepを割り込み無理やりトレーラーを停止させた。運転していたのはやはりウォーレンである。ジェフはウォーレンを問い質すがウォーレンはエイミーという女性など知らないと白を切る。丁度そこにパトカーが通りかかった。ジェフは大慌てでパトカーを止め警察官に事情を話すと警官はトレーラーの荷台を調べ始める。

しかしウォーレンのトレーラーには荷物ひとつ積まれておらず怪しい点がなかったため警官はウォーレンを行かせてしまう。ウォーレンを放免した警官にジェフは食ってかかるが、警官はジェフのいう事を信じようとせず、挙げ句には夫婦仲を疑いだす始末。いくらジェフが事情を説明しても埒が明かない中、パトカーに無線が入り警官は本部に呼び戻されジェフは八方ふさがりの状態で砂漠の中にひとり取り残されてしまう。

ブレーキ・ダウンのレビュー・感想

アリゾナの景観など単純に娯楽としてなら楽しめるが・・

奥さんが連れ去られるあたりまでは無駄な展開がなく、ある意味単純でわかりやすい娯楽的な映画として入って行けるが、そこから先のストーリーの展開に少々ウザさが・・。

車の故障にしても線が外れていて差し込んだらエンジンがかかるというのはいささか単純ではないか?

ただ、冒頭から映し出されるアリゾナの風景がとても綺麗で、絵図らとしてはとても楽しめる感じです。自分ももし、アリゾナに行ったらフェニックス辺りからレンタカーを借りて景色を楽しみながら観光するのもいいのではと思ってしまうほど景観が楽しめる映画ではありますが、あんな砂漠のど真ん中に取り残され、もし暴漢にでも出くわしたらあちらは銃社会ですし、周りに助けてくれる人もいなさそうで、やはり怖さは感じますね・・

ストーリーの単純さと矛盾が作品を陳腐にしてしまっているのが残念

ストーリー的には先述したとおり少々矛盾を感じてしまうところが。電話をかけるために旦那をひとりおいて他人のトレーラーに乗り込むなんて無用心にもほどがある。誘拐した目的がお金目当てと解った辺りから映画として少々つまらなくなります。犯人たちの策略のショボさというか、何でこんなに大勢でやるの?あえて複雑怪奇的な大計画に見せようとする魂胆が垣間見えちゃって、かえって映画をつまらなくしている感じ。

まあ、ストーリーにいくつか矛盾はあるものの先ほど記したように周りの景色が素晴らしいので単純に娯楽としてならそれなりに楽しめる。

余談ですがこのトレーラーの運転手ウォーレン役を演じたJ・T・ウォルシュはこの映画が公開された一年後に心臓麻痺で亡くなってしまった。好きな俳優さんだっただけに、残念。

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