グリーンブック

元ナイトクラブの“用心棒”と黒人ピアニストの旅を描いた実話

2018年製作  アメリカ  130分

監督

ピーター・ファレリー

キャスト

ヴィゴ・モーテンセン  マハーシャラ・アリ  リンダ・カーデリーニ

撮影ロケーション・情景

60年代ニューヨーク ホテル キャデラック  アメリカ南部

グリーンブックのあらすじ

人種差別が横行する1962年のニューヨーク。ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒として働くトニー・“リップ”・ヴァレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)は店が改装工事のため閉店となり職を失ってしまう。

収入が途絶えたトニーのもとに運転手の職があるとの情報が入りトニーは面接を受ける。面接会場はカーネギーホールの最上階にあるドクター・ドナルド・シャーリー(マハーシャラ・アリ)という黒人ピアニストの大邸宅だった。

ドクターが求めていたのは、ディープサウス(深南部)を8週間かけて回るコンサートツアーための運転手で、他にもスケジュール管理、ドクターの身の回りの世話という内容であった。報酬は宿泊費・食事代のほか週100ドルだった。トニーは旅に出る事はまだしも、召使のような仕事は嫌だと難色を示し、もし自分を雇うのであれば週125ドル支払うようドクターに強訴するが、ドクターはトニーの条件を呑まなかった。しかし過去のトニーのナイトクラブでのトラブル解決の手腕の高さを知ったドクターは結局トニーの要求を呑み彼を雇う事にする。

黒人専用の宿やレストランが記された冊子“グリーンブック”

ツアー出発の当日、トニーはドクターのレコード関係者から雇用条件や報酬の支払いについて説明を聞かされ、グリーンブックという冊子を渡される。グリーンブックには黒人が利用できる専用の宿やレストランが記されていた。こうしてトニーとドクターの旅が始まる。

グリーンブックのレビュー・感想

ストーリーとしてはとてもいい話だがストーリーの展開に減り張りが・・・

実話が元になっているという事でストーリーとしてはとてもいい話。アフリカ系アメリカ人の当時の苦悩って大変なものだったんだろうなあって感じます。ただこの映画、アカデミー賞の作品賞やトロント国際映画祭で観客賞等受賞しているのですが、正直なところ映画として胸にズシーンと突き刺さるようなものがなかったというのが僕個人の感想です。

 

シチュエーションからして「最強のふたり」のアメリカ版みたいなところがあるんですが、ストーリーの展開に減り張りがなく、変化に乏しい感じがあって映画っぽくない。

また、最後、トニーがツアーを終えて家族の元へ帰ってくる場面はクライマックスともいうべきシーンだと思うのですが、もっとセンセーショナルなトニーの帰り方を表現して欲しかったですね。

ロケーションや情景も僕の好きなアメリカの田舎町があちこち出てくるのですが、それを描写する時間が少なすぎて、絵面的に楽しめず少々ガッカリ。物語としてはとてもいいのに、もったいないと感じる映画です。

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